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アトピーのプロアクティブ治療を考える


  • プロアクティブ治療の メリットとは?
  • 基本的にプロアクティブ治療は、ガイドライン の説明内で「ただし、抗炎症外用薬の連日塗布か らプロアクティブ療法への移行は、皮膚炎が十分 に改善した状態で行われることが重要で、」とある ように、いったん皮膚の炎症が落ち着くことが開 始できる条件となります。
    皮膚の表面上は、炎症が落ち着いた状況にあっ ても、その落ち着いた状態は、体の中を見てみる と、アレルギーを引き起こす免疫活動を、抑制す るサイトカインの働きで抑えてバランスを保ってい る状態に過ぎないことがあります。IgEの状態 を見ても、抑制する働きが弱まればいつでも「増産」 して炎症を復活できる状況とも言えるでしょう。
    そういった方の場合には、アレルギーの炎症反 応を引き起こす活動を抑制するための働きを、ス テロイド剤やプロトピック軟膏が「補助」してく れますので、体内で抑える働きが弱まった場合で も、炎症が起きて痒みが生じ、掻き壊すことでバ リア機能を大きく低下させ・・・といったアトピー 性皮膚炎の悪循環の輪を形成することをあらかじ め防ぐことができます。
    また、外用で使われるステロイド剤やプロトピッ ク軟膏が治療の現場で使われる場合、軟膏やク リームが基剤として使われているものがほとんど です。軟膏タイプならばワセリンが多いのですが、 そのため、基剤の部分が保湿機能を持ったスキン ケアの役割を果たしてくれる、というメリットが あります。

  • プロアクティブ治療の デメリットとは?
  • ただ、このプロアクティブ治療は大きな問題点 を二つ抱えています。
    その一つが、本当に治っていた方には無駄な治療、という部分です。
    炎症が落ち着いた状況の方の中には、アトピー 性皮膚炎そのものが一時的な疾患であって「完治」 した状態にある方もいます。アレルギー的な要因 を増強させる免疫活動そのものが「正常」な状態 であれば、「抑制」の働きを強めることにあまり意 味がありません。
    例えるなら、風邪をひいて高熱が出た場合、風 邪がまだくすぶっている人であれば、いったん熱が 下がっても、予防的に解熱剤を服用することで高 熱が「再発」することを防ぐことはできるでしょう。 しかし、完全に風邪が治った人であれば、解熱剤 を服用する意味合いが認められることがないのは 明らかでしょう。
  • アトピー性皮膚炎の多くは、短期間のステロイ ド剤やプロトピック軟膏の使用により、症状が軽 快、皮膚表面だけ見れば治癒した状況になります。 この段階は、「症状が治った状態」であり「病気が 治った状態」と常にイコールの関係にはありませ ん。
    プロアクティブ治療は、ここでイコールの関係に ない場合に有効性を発揮すると言え、もしイコー ルの関係にある方には、意味のない治療と言えま す。
    しかし、実際の治療の現場ではアトピー性皮膚 炎の症状が治まった状態を一律に「寛解状態」と 捉え、完治した状態であるはずの患者にも、不必 要なプロアクティブ治療が推奨されることになり ます。

  • そしてもう一つの問題点が、ステロイド剤やプ ロトピック軟膏の長期連用は、アトピー 性皮膚炎の症状に対して「悪化要因」 となる部分がある、ということです。
    最近増加傾向にあるアトピー性皮 膚炎は、アレルギーを原因として発症 しているよりも、皮膚機能や免疫機能 の異常状態を発端として発症している ケースが多くなっています。アトピー 性皮膚炎を発症後は、痒みを引き起こ す、つまり症状の原因として、アレル ギーが関係してくることになります。
    「病気の原因」と「症状の原因」は、その治療で 考えると捉え方によって、大きな違いがあるので すが、アトピー性皮膚炎の場合、症状の原因につ ながるアレルギーを悪化させる要因にIgEを増 強させるサイクルが体内で作られることがありま す。
    詳しくは、IgEについて取材した記事を参照 いただければと思いますが、簡単にいえば、正常 なB細胞(IgEを表面に発現させていないB細 胞= sIgE-B 細胞)から、IgEをその表面に発現 させたB細胞(sIgE+B 細胞)への分化を促すこ とでB細胞が通常のアレルギー反応とは関係なく 自発的にIgEを増産し続ける回路を作ってしまうという働きがステロイド剤などにあることが研 究により明らかになっています。
    また、ステロイド剤やプロトピック軟膏は、免疫を抑制する薬剤ですから、皮膚表面における免疫機能を低下させる働きがあります。長期間、皮 膚表面の免疫を抑制し続ければ、フィルミクテス 門と呼ばれる多様性持った正常な細菌叢の系統か ら、黄色ブドウ球菌やコリネバクテリウムボービ スなどが中心の異常な細菌叢へと変化させること につながります。これらの異常な細菌叢は、デル タ毒素などにより体内のIgEを増強させますの で、アレルギー的な悪化要因を抱える恐れがあり ます。

    プロアクティブ治療が有効とされ る炎症や症状がまだ「潜伏」してい る方はまだしも、プロアクティブ治 療が不必要な完治した状態の方に 「不用意」に処方されることは、ス テロイド剤などによりIgEを増強 するようなことがあれば、「新たな アトピー性皮膚炎発症の原因」につ ながることにもなりかねません。
    もちろん、こうしたプロアクティ ※細菌叢:ある特定の環境で生育する一群の細菌の集合。 9 ブ治療中に症状が悪化した場合に医師は、プロア クティブ治療が新たなアトピー性皮膚炎の発症原 因とは考えず、「元々のアトピー性皮膚炎が再発 した」ということで、今度はリアクティブ治療に 切り替えることになります。
    見方を変えれば、アトピー性皮膚炎 の大きな大きな悪循環の輪がそこで形 成されている恐れもある、ということ です。

    ※参考:主治医も知らない!?「IgE」とア トピーの関係
    ※参考:皮膚と細菌叢の関係からアトピーの 新たな治療法を探る



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